今回は Apache の話とか「Geek 向け出版業界」の話とか、 Perl と直接関係なさそうな話もいろいろあるみたいです。 というわけで、事前登録しました。
というわけで、昨日行ってきました。 ちゃんとノートとか取ってなかったのかなり偏っているとは思いますけど、 トークの内容の大雑把な紹介と、 ぼくの個人的な感想などちょっとまとめてみます。
CGIの裏側見せますスピーカー: 小山浩之 (Shibuya.pm)
ジャンル: Web
Webサーバの基本機能として何気なく使用しているCGI。Apacheのmod_cgi.cモジュールの実装を元に、Webサーバの視点からCGIの舞台裏を解説。Apacheが行うスクリプト起動からコンテンツ送信までの仕事、ブラウザとの通信方法、Apache側のバッファとスクリプト側のバッファ、タイムアウト等など。
最初は Apache の mod_cgi.c モジュールの話でした。 mod_cgi.c は実質 600 行くらいの小さなプログラムだそうで、 その中で Apache から CGI のプロセスに処理を渡す仕組みが解説されました.
小ネタとして、 CGI のプロセスが使うメモリや CPU 時間などの資源を制限する方法とか、 libc の関数を上書きして「究極のアスペクト指向」を実現する方法など濃い話題もありました。
ぼくも早速帰ってから mod_cgi.c や Perl の CGI.pm のソースなど見ながら、 ふむーっと納得したりしました。
100万(+3)人の Mutt とみんなの Perlスピーカー: 谷本哲 (エッジ株式会社)
ジャンル: 応用
スピーカーもほとんど把握しきれないほど豊富な機能を持つ Mutt だが、単体では貧弱な部分もいくつかある。それを Perl のプログラムで補った例をいくつか紹介し、「Mutt を使ってみたいがその辺どうなのよ」といった不安を少しでも解消していく。Mutt と Perl に共通するもの、、、それはまさに TMTOWTDI である。 例)複数アカウント対応、メールテンプレート、未読管理など。
次はあまりみんなに知られていない Mutt というメーラの話。 ぼくも名前しか聞いたことなかったんですが、 いつでもどこでもインターネットにつながる環境さえあれば、 ターミナルエミュレータのなかで使うことができて便利らしい。 Perl で設定ファイルを記述することも出来るそうで、 メールの内容によって自動的に SMTP サーバを変えたりとか、 いろいろ柔軟にできるらしい。
ぼくは以前 mnews と Elvis(だっけ?)という組み合わせをしばらく使っていたことがあるけど、 それに似た感じなのかなぁ。
楽天広場が仕掛ける、パーソナルwebサービスの時代スピーカー: 田中良和 (楽天株式会社)
ジャンル: Webサービス
楽天広場など楽天で個人向けサービスを手がけるスピーカーが、簡単な技術的な側面を加味しながら、具体的事例として、blog関連を中心にRSSやWebサービスを活用した海外の人気の個人向けサービスなどを紹介する。
現在楽天広場を一人で開発・管理している方から生でお話が聞けました。
楽天広場は個人向けの CMS といえますが、 同様なシステムとしていま流行っているウェブログにも言及しながら、 今後このような CMS の利用や XML によるシンジケーションが、 個人サイトを中心に広がっていくだろうっていう内容でした。
楽天広場でできるようなホームページや掲示板の作成、 それらの告知(シンジケーション)は、 従来から一般的だった手法でも手間さえかければ十分に可能なことなんだけれど、 ウェブログや楽天広場のような CMS の普及によって、 それらがより「簡単に」出来ることに大きな意味があるっていうのが、 個人的には印象的でした。
Geek向け出版業界の光と影スピーカー: 渡里健司 (O'Reilly Japan) / 田和勝
ジャンル: 社会学
「ラクダ本」で知られる Geek系コンピュータ書籍出版社である O'Reilly Japan から、技術書籍制作の現状や Larry Wall, Tim O'Reilly の知られざる素顔を公開!
最初はオライリーの本をたくさん翻訳された方の話でした。 『詳説正規表現第 2 版』 の翻訳を例にあげながら、 オライリーの本の翻訳の難しさや楽しさなどについてのお話が聞けました。 間違った訳語が広まってしまうと、 より的確な訳がなかなか広まらないのはどうすれば改善できるかとか、 普段あんまり考えないようなことを改めて考えさせられる内容でした。
それから次は、 オライリー・ジャパンの設立当初からのメンバーの方のお話で、 ティム・オライリーやラリー・ウォールに関する裏話や、 シブヤパールモンガースのリーダーの宮川さんの知られざる過去など、 ちょっとレアな内容でした。
ティム・オライリーはスポーツがすきだけどしょっちゅう怪我をしているとか、 ラリー・ウォールは学生時代は言語学を専攻していて日本や日本語が大好きなので、 新幹線の中で電光掲示板に書いてあることを逐一聞かれて大変だったとか。
それから、 オライリー・ジャパンの設立の理念などにも触れ、 オライリー・ジャパンは単に翻訳をするだけじゃなくて、 国内からの情報発信もしていくつもりだということを、 改めて強調していました。 また、オライリーの本は高くて厚くて分冊になっちゃうのはどうしてかとか、 現在のあまり明るくない出版業界の状況に触れながら、 よりよい技術書をより広く読んでもらうために彼らが考えていることなど、 これまたいろいろと考えさせられる内容でした。
> 間違った訳語が広まってしまうと、
> より的確な訳がなかなか広まらないのはどうすれば改善できるか
この話題、とても興味があります。
どういう訳語の話題でしたか?
また、どうすれば改善できるんでしょう?
おぉぉ、結城さん、ようこそいらっしゃいました。
んーあんまりちゃんと覚えてないんですが、正規表現の話で、
有限状態オートマトン(?)の絵を見せながら、greedy や non-greedy は、必ずしも長さには関係しないので、「最長一致」とか「最短一致」よりも「繰り返し一致」とかいった方がいいんじゃないか?
とか、
backreference は「前方参照」か「後方参照」か? でも、田和さんとしては「戻り参照」みたいな訳がいいと思う、
とかそういう内容だったと思います。(うそ書いてるかも。)
あと、正規表現とはあんまり関係ないけど、たとえば移動体通信の話で「ローミング」といった場合、英語圏の人なら roam という動詞が「さまよう」などの意味としてすぐに浮かぶから分かるけど、カタカナで書いてしまうと、日本人にはその辺の意味まで伝わらないから分かりにくいんじゃないかとか、そういう話題もありました。
また、どうすれば改善できるかっていうのは、これといった解決策はやっぱりわからず、影響の大きな本で正しい用語を採用してもらうとか、近藤嘉雪さんにおねがいしよう(笑)とか、そういうオチでした。
そのうち、このときに使われたスライドの資料が公開されると思いますので、正しくはそちらを参照してくださいー。
正規表現の話のベースは、前田薫さんの「正規表現マッチのメカニズム」でしたね。↓JUSでやっていたやつ。
http://www.jus.or.jp/benkyokai/00-03.html
おぉ、それですね。
スライドは公開してないのかなぁ。
http://www.cc.rim.or.jp/~midorin/mad-p/perl/benkyou/
前田さんの資料ここにあります。
あ、ありがとうございます。前田さんのページを探せばよかったんですね。
田和さんが引用されてたのは↓これですねー。
http://www.cc.rim.or.jp/~midorin/mad-p/perl/benkyou/PRC2kRegex/mgp00040.html
「繰り返し優先」、「スキップ優先」でした。
Posted by: とおる。 at 2003年06月16日 11:19